ひょんなことからアフリカへ

ひょんなことからアフリカへ行くことになった男がアフリカから日本に帰ってくるまでの日々を描いた日記。

アフリカ19日目〜マラウイ編③〜

どうやらマラウイの蚊と歌舞伎町の若いにいちゃんは夜になると活動をはじめるらしい。

 


ホテルの光も関係しているのだろうが、「おまえ昼いなかっただろ」という感じにわさわさと出てくる。もちろん、マラウイのホテルにはワンベッドワン蚊帳という仕様なので起きたら身体中が刺されて、、、とはならない。

それでいうとエチオピアアディスアベバはきつかった。蚊帳がないくせに蚊はちゃんといる。しかもアディスアベバ出身の蚊も歌舞伎町スタイルで、かつ人を困らせる方法も知っているようすだった。本当に歌舞伎町の若いにいちゃんではないか。

そう、彼らは耳元に近づいてくるのだ。腕も脚もあるというのに、わざわざ耳元に。

近づいてきて「なにかお探しですか」といわんばかりにマジもんのモスキート音を聞かせてくる。前の記事でも書いたけど、拷問になるよあれは。

そんな蚊との日々もだいぶ慣れてきた。わけがない。ずーっと嫌である。気が散る。刺されたらかゆい。むかつく。

世界一周中のにいちゃんが「おくだけベープ」を持ってきてたが、あれは大正解だろう。

もし長期でアフリカ旅行に出るのなら、蚊対策として「おくだけベープ」とかを持っておくのは超重要だ。

どっちかというと、身体をプロテクトするというより、蚊取り線香のような環境そのものを変えるものの方が望ましいと思う。ちなみにマラウイでも蚊取り線香は売っている。そんななんでも売っている、府中の「サミット」のようなスーパーは「SHOPRITE」。蚊帳とか子ども用のおもちゃなども売っている。大阪の「平和堂」のようなスーパーだ。まあそれはよいとして。

 


しばらくアフリカ滞在をしてわかったが、必要なものと不要なものがはっきりしてきた。

長期の旅行の際、一眼レフはどうしても持って行きたくなる。そりゃあ、やっぱりいいカメラでいい景色やものを撮りたくなるもんだ。でも、これは絶対にいらない。まず、アフリカではカメラという高級なものを持っているというだけでリスクだ。そして重い。かさばる。この20日ほどで使ったのは1、2回。カメラで撮られることに嫌悪感を持つ人も多い。店を撮ろうとして「ノーノー」という場面にも何度か出くわした。

逆に、持っていくべきはサンダルだろう。移動も多く、そして90日旅行をするなら87、88泊はするわけである。そうした時にはだしになって、サンダルでいることは、旅行全体の3分の1を快適な足場で過ごせるということにもなる。靴を履いていると当然靴下も履くし、歩いていればむれたりして臭くもなる。洗えなかったりすると、結構きつい。

服は最小限でよい。できれば、速乾性のある服がよい。ユニクロのエアリズムみたいなやつ。今回それも1着持ってきているが、使い勝手がよい。普通のTシャツに比べて乾く時間もはやい。あとは万能変圧器(コンセントのプラグ形状が何種類かあるやつ)のUSB穴付きのやつが本当に便利である。それがあれば日本のプラグ形状の充電器を持っていかなくてよいので、電源関係がひとつでおさまる。とても省スペース化に役立つ。そして、モバイルバッテリーも必要、かと思いきや、そこまででもない。あいにくぼくが持っているモバイルバッテリーが26800mAhもある大容量のやつで、500gくらいする「どこがモバイルやねん」とツッコミたくなるようなAnkerの有能バッテリーを持っている。有能バッテリーといえば、古田敦也高津臣吾かなと思う。ぼくはいまiPhoneSEを使っているので、26800mAhもあれば10回以上は充電できる。そんなにしないといけないくらい電気がない場所で過ごしていたら、iPhoneSEのバッテリーの前にぼくのバッテリーが切れてしまうので、そう考えると超大容量バッテリーもさすがに「おもたいな」と感じる。これももっと軽いやつでよかっただろう。スマートフォンがあればだいたい解決してしまう。カメラも、インターネットも、すべて解決してしまうのだ。あるいはスマホiPad miniでもよいかもしれない。

 

 

 

 


さて、実は昨日、あるトラブルを抱えてしまっていた。

昨日の夕方、友人が外にあるATMからお金を引き出そうとしたところ、なんとカードが吸い込まれてしまったのである。

警備員いわく、「オープンは明日(今日)の8時だ」とのことだったのでけさ、先ほど銀行に行ってきた。そこは「National Bank of Malawi」という銀行だった。

 


先週の月曜日は、エチオピアアディスアベバの通勤風景をみた。今週はマラウイリロングウェの通勤風景だ。昨日と比べて、人も車もとても多い。リュックを持ったシャツ姿の人、運転する女性、スーツ姿もたくさん見受けられる。場所は違えど、“月曜日の感じ”を体感できるのはなんだかおもしろい。

 


銀行に入ると、正直、すごく綺麗だった。人もしっかりと整列している。行員らもしっかりとした身なりだ。内観は青色に統一されており、わからないが、たぶん、みずほ銀行蒲田支店くらいの感じなのではないかと思った。エチオピアを経験してからマラウイに来ると、まず人々がきちんと整列して待っている時点で感心してしまう。整理券もないのにしっかりと待つ。マラウイ、素晴らしい。

そして肝心の「カードどこ行った案件」だが、、、

銀行に入って右側に、インフォメーションデスクがあり、そこには銀行の母的存在の女性がいた。低めの位置にメガネをかけており、話す時だけ上目になって裸眼でこちらを見て話す感じの、どっしりとした安心感のあるおばちゃんだ。

ぼくは「(こういうのはきっと長くなるから)座ってますね」と友人に伝え、彼の順番が来るまで近くの椅子で数分座っていた。

ふと気づくと彼が女性と話している。ぼくは「言いあっているのかな」と思い、すかさず彼のもとに歩み寄った。そうしたら、、、

 


なんと、友人の手にはすでに彼のカードが握られていたのである!

なんと、銀行に行って5分ほどで解決してしまったのだ。

どうやらあのATMにカードが入ってしまうことがしばしばあるらしく、女性は友人に2〜30枚のカードを出してきたという。そこにはなかったが、後ろから男性スタッフが来て「おまえは日本人か?」的なことを言いつつ、友人のカードを差し出してきたらしい。おそらく、日本語の書いてあるカードがその1枚のみで、明らかにアジア人が来たから男性スタッフもピンと来たのだろう。結果として、パスポートとカードの署名などを確認して、一瞬でコトが片付いてしまったのである。なんという迅速さ!!

 


しかもお金を引き出したいというと、大変親切なことに、列がありながら割り込みで入らせてくれて、クワチャをあっという間に引き出せてしまった。申し訳なさと、並んでいるマラウイ人の受け入れてくれる理解度の高さに感銘を受けてしまった朝だった。

ちなみに、銀行の中にはService Charterの掲示があり、どんなサービスをどれくらいの時間で出来ます、という指針が書いてあったのだが、面白かったのが「Answering telephone calls... Within 3 rings(電話対応...3コール以内)」というのがいちばん下にあったことだ。もう日本じゃん。

 


それが昨日の朝の話。

 

 

 

朝、リロングウェのホテルを出た後はマラウイ湖を望むバカンスエリア、ケープマクレアに出発すべくバス停に向かった。

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ちなみに真ん中に見える青い旗は政党の色。この後バスからもトレーラーに音楽機器を据え付けた応援隊が街中にいたりした。

歩いて20分ほどするとバス停が見えてきた。とにもかくにも人、人、車、人、車。大渋滞が起きている。ところ狭しと人と車が詰まっているので動かないくらいだ。

バス停には10時半前には着いたが、結局、出発(渋滞を抜けて長距離バスらしくスムーズに動きはじめたのは)13時半頃だった。そもそもバスのエンジンがかかったのは13時過ぎのことだった。

マラウイのみならず他の国もそうだが、特にマラウイでは車がいっぱいになってから出発する。エチオピアくらい、車の供給が人の需要に追いついていないのであれば待つことはないのだが、マラウイでは明らかにミニバスが余っている。あれは場所もとるし、非効率的だ。

 


まあそれはよいとして、そこから6時間ほどかけてリロングウェからモンキーベイというところまで着いた。

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そしてバスを降りた瞬間、バイクタクシーのにいちゃんたちが。

そこで、マラウイだからもうOKなんだろうが、中型バイク3人乗りを成し遂げた。ちなみに夜は星空満点である。昨日は月もビッカビカに光っていたが、それでも星空が見えた。

そしてケープマクレアまで3人乗りでガタゴト向かうこと20分ほど。(ちなみに僕はいちばん後ろで、手とケツが痛かった)

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着いたらそこは思った以上のリゾート地。

外国人観光客もちらほらいた。

 


今はマランベ・ロッジというところにおり、だいたい1泊5000クワチャほど。750円くらいだ。相当よい。

ロッジのエモい写真などはまた今日中に20日目の記事をあげる予定なので、そちらで。