アフリカ22日目〜モザンビーク編②〜
怒涛の移動である。
今はクアンバからナンプラというところへ行く列車に乗っている。
朝5時発なので、ぼくは4時に起きた。昨日は夜12時前に寝て、起きてすぐに歩いて5分ほどの駅へ行き、チケットを買って席へポイという感じである。
ちなみに、列車にはセカンドクラスとエグゼクティブクラスがある。1等と2等みたいな。
行き先にもよるが、クアンバからナンプラまではセカンドクラスが230メティカル、エグゼクティブクラスが670メティカルだった。ぼくらはセカンドクラスを買ったのだが、車両を見てみるともちろん大量の人。荷物もたくさんだ。たまらず、ぼくらはある好奇心が生まれた。
「エグゼクティブクラスはどんな感じなんだろう?」
先頭車両のエグゼクティブクラスを見た瞬間、ぼくらの意思決定は音よりもはやくなされた。エグゼクティブクラスに変更しよう。そう決めてすぐさまそちらに乗った。そしていま乗っている。チケットはもうセカンドクラスで払ってしまったので、差額をあとで払うと言って現在乗っている。いやしかし、イスはリクライニングだし、シートは日本の在来線のイスのあの素材のやつだ。
人もほとんど乗っていない。多少の現地人とひとつまみの旅行者くらいだ。現地人は現地人でも、やはりいい感じのタイトめな服を着て、蛍光ブルーのエキセントリックなヘッドホンをつけた、いいにおいのするにいちゃんが乗っている感じである。エグゼクティブだ。
ちょくちょく列車は止まり、物売りの人々がわんさか来る。
この列車は木・日のみの週2便らしい。それなら、彼らにとって列車は収入源である。
後ろのセカンドクラス車両を見てみると、真ん中の通路にまでぎゅうぎゅうに人が立っている。あちらに乗っていたと思うと、ため息が出る。400メティカル(=およそ700円)の節約がために、半日かかる移動の質を下げなくてよかった。
この列車で朝5時から夕方4時頃まで時間を使うということを考えれば、この選択は十分にグッドなものだった。
新幹線の自由席とグリーン車で生まれる快適度の違いは多少なりともあるだろうが、アフリカではそれの比ではない。とりわけこの列車は数百円の違いで快適度がおそらく5倍は違う。あぁ〜こっちにしてよかった。
ひたすらにそう思う。
さあ、気づけば15時過ぎ。移動で1日を使うことにも馴染んできた。
このような切り立った大きな岩や崖を見た。規模感が違いすぎてなんだか現実味がない。荘厳な感じだ。
そろそろ、目的地ナンプラに到着する。
着いたあとは、どうやらナンプラには中華の店があるらしく、そこに行こうと思っている。加えて今日泊まる宿はバックパッカー宿の予定。誰かいたらいいな。そしてWi-Fiがあったらいいなと思う。
モザンビークのナンプラに着いた。
ゲストハウスに着いた。
ゲストハウスはこんなにもよいのか、と思ってしまった。設備といい、Wi-Fiといい、環境がよい。。。
しかも、列車の同じエグゼクティブ車両にいた観光客にいちゃんと同じゲストハウス同じドミトリー部屋になった。
思わずニコリとしてしまった。
久しぶりにホットシャワーを浴びたが、気持ちよかった。
明日もまた移動する。
そして明後日もまた移動だ。
この数日移動を行うと、ぼくらはついに南アフリカ付近に到着する予定。
今日は移動は移動でも楽な移動だった。
さて、もう外は暗いので、中華でも食べてこよう。