ひょんなことからアフリカへ

ひょんなことからアフリカへ行くことになった男がアフリカから日本に帰ってくるまでの日々を描いた日記。

アフリカ42日目〜南アフリカ編13〜

気づけば、42日経った。

もう帰国日から数えたほうが少ないくらい、日が経った。

むろん、そんな感覚はない。

どちらかというと、30日が経過したあたりから、時間が加速度的にはやく過ぎて感じるようになったふしがある。

やっぱり、アフリカの環境に慣れたというのもあるし、南アフリカという先進的な国に行き着いたというのもあるのだろう。

それでも、もう42日経ったというのは改めて「はやい」と感じるほかない。

 

さて、今日は、というか今日も、ケープタウンは1日中雨がザーザー降っていた。こちらは天候の変動が激しい。喫茶店に入るまではやんでいたのに、入ってくるりと振り返ったらもう土砂降りになっていて、うわぁー降ってると思ってちょっとしたらもうすっかりやんでいたり、という感じで。まあ、日本でも似たようなものだろうか。

 

 

今日は、なぜかフランス人に日本語を教えるところからはじまった。

経緯としては、

数日前にホテル近くの通りを歩いていたところ、そのフランス人に声をかけられる

写真家らしく、マラウイの自然を撮った。今度パキスタンでフォトコンテスト(!)に写真を出したいから、どれがよいか聞いてまわっている

ところで、いろいろな言語(簡単な日常フレーズ。旅行者が知っていると地元人が喜びそうな感じのフレーズという感じ)を話せるようにしたくて努力しているので、ぜひ日本語の翻訳に協力してほしい、と名刺付きで英語フレーズの書かれた紙を渡してきた

後日、空欄にアルファベットで日本語を書いたので当人にメール

無事再会。紙とともに、発音やアクセントなどを少しばかり教える

コーヒーをおごってもらえた

 

という流れである。

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こんな紙だ。これは事後の紙。いろいろ書きこまれ、ぐちゃぐちゃだ。

気づけば2時間ほど過ぎていたくらい没頭していた。むずかしい。「です」とか「ます」の意味とか、使い分けを教えるといった細かい点を教えるのは非常に困難である。無限だ。

 

そんな午前中を今日は過ごし、昼ごろにかけては少し街中に出て歩いた。

ただ、やはり左足のアキレス腱が痛い。

ゆっくりと、左足を引きずるようにしてていねいに歩いても、時折、電気が走ったようなビンとした痛みがアキレス腱を襲うのである。

雨がやんだのを見計らって、近くにあった教会へ行った。

いちおう、中高6年間はキリスト教プロテスタント)の学校に通っていた。そして、大学受験前に古文の先生がくれた「祈りをこめた十字架のネックレス(受験合格を祈念して)」を、今回「旅のおまもり」として着けてきた。ぼくはクリスチャンではないのだが、たびたびお祈りはしていた。というか、人生においても意外とお祈りしていた機会はあった。と、今思い返すと感じる。

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素敵な教会だ。なかには女性のスタッフを除いて、だれもいなかった。

しかし、アキレス腱の痛みも結構ひどく、雨もやまないのでホテルに戻ることに。

その前に、もはや店員がぼくの顔を覚えはじめて「今日はなにを頼んだんだ?」と聞くくらい顔なじみになりはじめてきた激ウマ激安インディアン食堂「Foodinn」へ。

実はきょう、昼も夜もここのめしで済ませてしまった。

そんな厨房の様子を写真に収めてみた。

目の前で、アルコールランプの火をそのまま数十倍に拡大したような真っ赤な火の柱に、デカい鍋をバシーンと置いて、豪快に食材を投げこんでいく。

今日は違ったが、コックの中に、カルロスゴーンにめちゃくちゃ似た人がいる。

これまた目の前のディスプレイには、投げこまれる予定の食材たちが今か今かと控えている。コックの横には野菜などがあり、なんかスマホとかにある「客の注文に応じて料理つくるゲーム」みたいな感じの厨房なのだ。で、実際に客の注文に応じて料理をつくっている(しかもつくり置きはしていない)ので、もはや料理ゲームなのではないかと錯覚するくらいだが、それくらい素早い手つきでちゃちゃちゃっとめちゃくちゃうまい料理をつくるわけである。まさに職人技だ。

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昼は酢豚っぽい鶏肉のやつ(酢鶏?)を、夜はすごく辛いマーボーヌードルみたいなやつを食べた。辛かった。

明日もきっと行く。

 

そろそろ喜望峰にも行ってもいいかなと思うのだが、まだ2週間、ケープタウン期間がある。そして、天気の問題があるのだ。雨や曇りのなか、わざわざメモリアルな地へ行くのはアレだ。あとは、モザンビークで会ったフランス人カップルおすすめされたキャンプスベイというビーチ。ここも天候次第だ。

もうケープタウンに来て1週間が経った。はやい。

 

今回、3週間ずっと同じホテルに泊まる予定なわけだが、新しく来る人もいれば、去っていく人もいる。これはいわゆる「沈没」というやつなのかはぼくにはわからない。ただ、このホテルがもはやホテルではなく「家」みたいな感覚になってきているのは確かだ。泊まっているというよりは住んでいる。そんな感じだ。だから、ふとした時に自分が旅行者であること思い出した時、ぼくには帰るところがあると認識すると同時に、少しさみしくもなるのだ。

今日も、しばらく親しくしてきた旅行者があしたには去るっぽいので、少しばかりセンチメンタルになっているところだ。

 

まあ、ぼくも2週間後はだれかのそれになっているのだろうか。

ふとエチオピアモザンビークなどで会った旅行者を思い出すが、刹那的なものだ。ずっと想いを馳せることはない。そっちのほうが、旅っぽくてむしろよいのかもしれない。でも、連絡とかは取りたくなるので複雑な感じだ。

 

ちょっと、辛い夜ご飯を食べるときに水を一緒に飲みすぎて気持ち悪い。

 

はやいが、寝ることにしよう。