ひょんなことからアフリカへ

ひょんなことからアフリカへ行くことになった男がアフリカから日本に帰ってくるまでの日々を描いた日記。

アフリカ48日目〜南アフリカ編19〜

SushiやRa-menを食べたくなる。

Ton-katsuも食べたい。

これらはすべて、ケープタウンで食べられる。

 

でも、どうなんだろう。

ぼくはこれを「いま」欲しているのだろうか。お腹が空いていて、ただ食事のいち選択肢として「寿司やラーメンやとんかつを食べたいだけ」なのではないか。真に欲しているのは、「2ヶ月半日本食から離れ、日本に帰ってきたときに食べる、日高屋松屋」なのではないか、と。

わざわざ自分からサウナに入っていって「暑いだろうし、水分補給しなきゃ」と水を持って行く人はいない。

“あえて”避けることが、そのあとの水をうまくさせる。欲求の程度を極限まで高めて、一気に放出する。このときに身体全体が快感に浸り、またやりたくなると身体は覚えてしまうのではないだろうか。

つまるところ、ぼくは2ヶ月半「おあずけ」を食らっている状態である。旅をする人は、日本に帰ってきたときのどっと来る(であろう)安心感に浸る感覚を楽しみにしているふしもあるのではないだろうか。ぼくは今すぐにお風呂に浸かりたい。まあでも、おあずけでもよいっちゃあよい。ぼくはたぶんMである。

 

そんなことも考えながら、今日はシグナルヒルへ。

 

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キノコの標識。来るのだろうか。


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シグナルヒル入口に到着。晴れとる晴れとる。


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少し歩いて、ライオンズヘッドがドンと構えていた。眼前にはクソでかい岩も佇んでおり、明らかに自然の力でないとここまで動かないでしょ、というような感じで無造作に置かれていた。


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パッと下を見るとめちゃくちゃケープタウンが見えた。なかでもカラフルな一角、ボ・カープ(Bo-Kaap)地区だ。こんなとこにあったのか、と目視。

 

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さて、位置確認をすると、この地図の左(西)側に、緑のピーナツ型の地形が見られる。これの上側が、シグナルヒルだ。ちなみにもう一方が、先ほどの画像のライオンズヘッド(Lion’s Head)。この2つの山(と丘)がライオンの寝そべった状態に似ていることからそう名付けられた。ちなみに、シグナルヒルもライオンズランプ(Lion’s Ramp)と呼ばれる。

 

 

それで、今日はランプに行った。

わけなのだが、、、

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登れば登るほど、雲が、、、

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途中、こんな気色悪い雲も。写真で見て気色悪い。うわぁ〜気色悪い。アーチ状。生で見ると「うわぁすげえ」だったのだが。なんだか奇妙である。自然にしかなせない。

 

とにかく、シグナルヒルのゴールに近づけば近づくほど雲に覆われ、風は吹き、空気は冷たくなった。サイレントヒルのような雰囲気で、あたり一面がくすんだ薄灰色に包まれ、ちょっと怖かった。まわりは車がたまに通るくらいで、基本的にはぼくひとり。車かな、と思ったら木(たぶんバオバブ)が「ウオオオオオ」と風で叫んでいるように吹きすさんでいた、なんてことが何度もあった。

 

まあ、晴れていればこれまた大絶景だったのだろうが、まだライオンズヘッドがある。結構きついらしいが、はたして登れるだろうか。

 

実際のところ、シグナルヒル入口からシグナルヒル頂上まではほとんど勾配もなく、わりと緩やかな坂道が続く。まあ、丘と名付けられているくらいだからそうだろう。

それよりも、ホテルからシグナルヒル入口に着くまでの方が断然、急な坂道だった。すべり台くらいの勾配である。もう坂道を上る車は全部、赤城を攻めるRX-7にしか見えなかった。(イニシャルDを読んだことのある人ならわかるはずだ)

 

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終末感

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終末感

 

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この「終末感」は結構グッときてしまった。

 

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シグナルヒル頂上から見たこの景色。きれいである。

この写真から見ると、海のうねりもよく見えるのだが、ここでまたケープタウン特有の”アレ“が。

そう、遠近感のずれによる大小の区別がつかないやつだ。不思議の国のアリス症候群ってやつに近いかもしれない。これはぼくだけかもしれないが。

チラっと見えるスタジアムを見て欲しい。この海のうねり、なんだか小さく見えるが、死ぬほどでかいのである。ちょっと怖い。ヒョッとなる。

テーブルマウンテンもそうなのだが、ケープタウンにある自然、近すぎてデカすぎる感はある。巨大なやつ恐怖症みたいな感じの人はケープタウンに来るとひょっとするとヒョッとするかもしれない。

 

腰は相変わらず痛くなく、アキレス腱は結構痛かったが、23時近くになったいま、もう痛みは引いている。やっぱり歩けば歩く分だけ痛くなるようだ。そりゃそうだ。

明日は休んで、というより、アキレス腱を酷使するような坂道は歩かずに平地だけ歩こうと思う。つまり、ウォーターフロントに行くかもしれない。

そして、明後日、ライオンズヘッドに臨もう。

それも終われば、いよいよ喜望峰を攻める。