ひょんなことからアフリカへ

ひょんなことからアフリカへ行くことになった男がアフリカから日本に帰ってくるまでの日々を描いた日記。

アフリカ58日目〜タンザニア編②〜

昨日、キリマンジャロ登頂の際に使う予定のツアー会社のポーター、フランクに道ばたでばったりすれ違って以来、街を少し散策したあと別れて、ホテルに戻ろうと思ったところ、水がほしかったので店の前で止まったところ、ひとりのタンザニア人が話しかけてきた。アフリカは、立ち止まったら話しかけられる確率が80%くらい。

よくわからないが、とりあえず流暢な英語で話している。結局、ぼくが泊まっているホテルの共有スペースまで来た。誰でも入れる感じなのはセキュリティ的にみるとアレかもしれないが、まあタンザニアタンザニアのアレがあるだろうから置いておく。ぼくの部屋も施錠されていないが。(笑)

 


とにかく、その男性いわく「明日の朝(つまり今日の朝)も来る」とのことだったので、あんまり気乗りしなかったが「オーケー(社交辞令)」とだけ言って昨日は終了。

そして今日の朝に話は移るが、その彼は本当に来たのだ。

改めて思うが、自分はぐいぐい行くのは好きなのにぐいぐい来られると引くクセがあるようだ。

結局、よくわからないまま彼と一緒に街を歩くことに。

 


結果、モシ市内には特に観光地がないことがわかった。コンパクトな街。以上である。

車で出れば、滝や温泉などがあるみたいで多少遊べるみたいだがこのモシ単体でいうと、普通の街である。

とはいえ、街中には服をミシンで縫う人らであふれ、とても大きなローカルマーケットも点在している。お母さんらが大きな声で笑いあいながら話しているのを聞くと、このモシは結構平和そうな感じがする。

そうそう、結果的にこのモシを3時間ほど歩いたのだが、一度も物乞いに会わなかった。

ホームレスっぽい人はいるにはいたが、こちらに話しかけてくることはなかった。

これは正直、驚きだ。話しかけてくるのは、キリマンジャロとかのツアー関係っぽいにいちゃんら。

「もうツアーは決めたのか?うちは安いぞ」というモシならではの誘い文句で会話がスタートする。

しかしそういったにいちゃんらにも「ごめん、もう決めてるんだ」と言うと、「オーケイ」と引き下がる。しつこくない。

 


そんな感じでこの日はぐるぐる歩き回ってホテルに戻った。

と、ホテルに戻る直前、こんな看板を見つけた。

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株式会社ビィ・フォアードの看板だ。

この会社、日本の会社で、日本の中古車をアフリカなど海外に輸出している企業だ。

社長が明治大学出身の方で、ぼくも同じく明治卒なのでこの会社を知っていた、という話だ。どこかにオフィスがあるんじゃないか、となんとなく探してはいたのだが、まさか本当に見つかるとは。

しかも、ぼくの泊まっているホテルの隣のビルで、歩いて10秒のところにあった。(笑)

 


一度ホテルに戻り、さっそくそのオフィスへ。

日本人でもいるかな〜と思い行ってみたら、いた。壮年男性がいた。少しお辞儀をしたら、「こんにちは」と声をかけてくれ、無事にオフィスに進入成功。

久しぶりに話す日本語は少しぎこちなくなっていたのがわかり、少し驚いた。

 


色々と話せて、結局、夜はその方の友人(日本人)の家をたずねることに。ワオ!なんという流れだろう。びっくりだ。

今17時で、再び集まるのが18時。1時間ほどある。一度ホテルへ戻ることにした。

 


ホテルに戻ると、昨日からいたデンマークカップルがいた。昨晩、3時間近く話してすっかり仲良くなったので、再び会えて良かった。

んで、彼らはとあるゲームをしていた。

それが、サイコロ6個を使った、ポーカーのようなゲーム。目の出方によってポイントがついており、はじめに10000ポイントに達した人が勝ちというシンプルなルール。無限に続けることもできれば、自分の判断次第で得ていたポイントを失う可能性もあるゲームで、正直ハマった感じはする。

それをやっていたら1時間があっという間に過ぎてしまったので、彼らと別れることに。

どうやら今日がモシ最後らしく、翌朝にはザンジバルに向けて出るらしい。無事を祈って別れを告げた。

 


さて、時間は18時。もう外はかなり暗い。

歩いて10秒のオフィスに行き、男性と再び合流。友人の日本人の家に向かうことにした。

 


車で10分ほど行くと、通りを外れてガタゴトの赤土道へ。2分ほど走ると、大きな門の前に着いた。ここがその友人の家だという。立派だ。

中に入ると、大きめの庭に家が2軒隣接している。片方の家に、日本人はいた。

2人いる。はじめに会った男性と同年代の男性と、もうひとりはおじいさんだ。聞いたら、80歳近かった。

なんでもこのおじいさん、タンザニアに移住したようで、もう8年経ったという。テレビにも出たようで、オフィスで会った男性が教えてくれた。

世界ナゼそこに?日本人~知られざる波瀾万丈伝~:テレビ東京

↑これがその男性の回のテレビ。桑波田(くわはた)さんというおじいさんだ。

色々話を伺えて、面白かった。

 

そしてなによりもぼくにとって素晴らしい経験となったのが、タンザニアでいただく日本食だった。

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どうやら日本からダンボールで日本からの食材をごっそり持ってきているらしく、なんとなんとこのタイミングで、天ぷら、追いがつおつゆ、そしてお雑煮をいただけてしまった。

天ぷらを追いがつおつゆに浸して食べたとき、初めて、心からの気持ちとして「沁みる〜!」と声に出してしまった。

おじいさんと一緒にいた男性からケニアへのお誘いがあったが、検討はしておこうかと思う。でも、このホテルの居心地もよく、あとは金銭的にもそろそろアレなのが災いしてしまいそうではある。残念だが。

 

とにかく、期せずしてこんなシチュエーションに恵まれるとは、なかなか嬉しいもんである。

そこで4時間近く過ごしたところで、そろそろ帰ることに。オフィスで会った男性が送ってくれるということで、ご厚意に預かることに。(めちゃめちゃ暗かったので、歩いて帰ることは多分不可能だった)

そして、途中にあったスーパーに立ち寄ることに。モシでは一番デカい(であろう)スーパーらしく、結構ちゃんとした品揃えだった。

水やジュースを買って無事ホテルに到着。オフィスの男性ともそこで別れ、1日を終える。

 

 

話は変わるが、この日であらためてわかったこととして、「ぼくはタンザニアでモテている可能性がある」ということだ。

ホテルでも、スーパーでも、Tinderでも、確かな感触があるのだ。

なぜかはよくわからないが。

まあ、たぶん日本人がめずらしいからだろう。

いずれにせよ、嬉しいもんである。