ひょんなことからアフリカへ

ひょんなことからアフリカへ行くことになった男がアフリカから日本に帰ってくるまでの日々を描いた日記。

アフリカ75日目〜タンザニア編14、ケニア編①〜

ついに帰国開始日となった。

開始日と書くのは、今日から帰国のために飛行機に乗りはじめ、10日の20時過ぎまで飛行機移動の時間が断続的に続くからだ。

今日は15時ごろからキリマンジャロ→ナイロビはケニアへ。ナイロビまでは1時間ほどのフライトなので、16時ごろには着くが、そこから翌朝(9日)の7時まで待機。

そして、翌朝(9日)の7時に今度はナイロビからエチオピアアディスアベバへ。これも2時間ほどのフライトなので、翌朝9時にはぼくはアディスアベバにいる。

そこまで行けば、ついに日本に帰るための飛行機に乗る空港に着くのだが、飛行機の時間はあすの23時。つまり、あすも9時から23時まではエチオピアで過ごすことになるわけである。もしも空港からフリーで出られれば、かなりよいのだが、そうでなければ空港でずっと待ちである。まあ、しょうがない。

そして翌日の夜23時25分、ついにぼくの足はアフリカの地から離れ、日本に向かって飛んで行くことになる。

あぁ、あっという間だ。そして、なんかあっけない。

ぼくはゲームの中の存在ではないから、終わりが近づいたからといって音楽が劇的に鳴り響いたり、演出が派手になって終わりを想起させるようなストーリー展開になったりはしない。ぼくは人生を歩んでいるだけである。だからこそ、時間は無表情に過ぎていく。ぼくにとっては区切りでも、時間に区切りはない。ずっと流れていく。それでももうここまで来てしまったのは、にわかには信じられない。

 


今日は朝からちょっと動いた。

まずは、昨日行けなかった本屋へ行って、お求めの本を探す。2週間くらい前に行った時に見つけたものだったのであるか心配だったが、1冊だけあったので即買い。ちなみに、アフリカの近代史(19〜21世紀)について書かれた教科書的な本だ。そのあとはミルクシェイクを買い、小腹が空いたのでムシカキを購入。

そのあとは、昨日来た毛利がキリマンジャロ登山をしたいとのことだったので、ぼくも使ったマタタツアーを紹介。そこで無事に毛利も申込を完了。

また、もう使わない高山病薬をせっかくだからということで毛利にあげたところ、喜んでくれた。これで毛利も高山病にはかからないはずだ。

 

昼になり、出発も近づいてきた。

台湾人も今日出発らしく、モシからほど近いアルーシャという街に行くらしい。サファリとかにいく人はこのアルーシャに大体いく。台湾人もそのひとりだった。アルーシャまでは70キロほどで、ダラダラ(ミニバス)でいけるので、どうせだしということでぼくもついていって昼飯を食べることにした。

で、最後に食べたのがこれ。

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牛肉と芋みたいな味と食感のバナナ(たぶん)。これがアフリカ最後の晩餐ならぬ昼餐となった。うまかった。

時間も時間なので、食べたあとはさっと別れを告げ、ぼくも戻ることに。

最後に、ぼくの泊まっているホテルの隣のビルにあった日本企業のオフィスにいた日本人にあいさつに行こうと思ったが、いらっしゃらず、現地の方のみがいた。しかしぼくがあいさつに来たことを伝えると、それを察してなんと彼に電話をかけてくれたのだ。最後に、ひとことだけだがはじめてモシで会った日本人にお礼を言って去ることができた。

 

そこでタイムアップ。

いよいよモシを出発だ。

登山で使ったツアー会社のドライバーを呼び、送ってもらうことに。どうせなので、タンザニアに着いた時に送ってもらった人と同じ人にした。で、道すがら眠りこけてしまい、気づけばキリマンジャロ空港に到着。

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持っていたタンザニアシリングは支払いとおっちゃんへのチップに消えていった。


ついにキリマンジャロ空港に着いた。

チェックインも済ませ、あとはナイロビに向けて飛行機に乗るだけである。

この時点で14時過ぎ。搭乗を待つ。

 

 

15時30分を過ぎた。

搭乗である。

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ついにタンザニアを離れ、ケニア、そしてエチオピアへ。


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キリマンジャロからナイロビまでは1時間ほどの短いフライト。

しかし、窓からはキリマンジャロの頂が存在感豊かにそびえ立っていた。

「ああ、あれに登ったんだな」

じわりと実感がわく。どこか行きの飛行機から見たのとは違う感じがして見えたが、ただそんな感じがしただけで、キリマンジャロは変わらずキリマンジャロである。雲海を突き抜け、キリマンジャロ以外になにも物質がない世界を見たことが、ぼくの中でキリマンジャロの標高の高さを際立たせ、それと同時に、数日前、あの頂上にいたことを思ったことで、すこしの優越感を覚えたのかもしれない。それでちょっと違って見えたのかもしれない。まあ、「自分のもののように感じた」というふしがあるのだろう。

 

何はともあれ、そんなことを考えていたらもうあっという間に着陸。

ケニアのジョモ・ケニヤッタ空港に到着したのは16時過ぎ。

ここから14時間ほど待ち、翌朝7時のエチオピア行きの飛行機に備える。

 

テレビではアフリカネイションズカップの再放送および生放送がやっている。みな結構集中して見ている。というか普通におもしろい。

 

あまりすることもないので、ここでしばしの休憩と睡眠を取ることにした。