ひょんなことからアフリカへ

ひょんなことからアフリカへ行くことになった男がアフリカから日本に帰ってくるまでの日々を描いた日記。

アフリカ69日目〜激動の95時間(キリマンジャロ)編①〜

7月2日。

今朝は早く起きた。なんたって登山日だ。


実は、懸念事項となっていた「カードで支払えない問題」が解決した。

ぼくは楽天カードを使っていて、これを海外でネット決済する場合、3D認証をする必要があったのだ。しかしそれをしていなかったから決済ができなかった。調べてみると、ネット上で認証ができるとのことだったので、やってみたら一発でいけたのである。
その後、友人のカードも認証がうまくいったようで、決済は無事に済んだ。
出発30分前にして、ようやく「完全に出る準備が整った」のである。
ツアー会社のボスも「ソーリー。アフリカ。」と言っていたが、いやいやそんなことはない、ぼくのカード認証のほうにこそ責任があると思ったのが事実だ。
これが9時までの話。


そして、9時30分。

ツアーオフィスからキリマンジャロに向けて出発した。
初心者向けのマラングゲートを選んだので、起点となるマラングゲートへ。

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これは入り口で、ここから歩いて3,4分のところにマラングルートのスタート地点がある。
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で、これがマラングルートの入り口。ゲートの上側にスタート地点と書いてある。そしてこの裏側には、「おつかれさま」的な文言が書かれているという。絶対に振り向かず、帰りまで見るのをお楽しみにしておこうと思った。


オフィスからゲートまで車で向かっていた(距離にしてなんと50キロほど。意外と遠い)が、すでに風が少し涼しくなっていた。
上の画像のマラングゲートに着いてからはしばらく待機。荷物の準備など。


そして12時30分過ぎ、いよいよマラングルートからキリマンジャロ登山開始。


1日目は8kmの行程をだいたい3時間ほどでのぼる。標高は、約1700メートルから2700メートルまで上がる。はじめの数分は景色を楽しむ余裕もあったが、ぼくは体力がなく、景色を見て進むのはすぐに終了。
昼休憩をはさみ、およそ3時間30分後の16時ごろに1日目のゴール、マンダラハットに到着した。

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友人とぼく。いま思えば、1日目が頂上アタックの次に辛かったかもしれない。

やはり、歩きはじめ、登山未経験者の人間の一発目だったので、体力の使い方やペースなどがぐちゃぐちゃだったと思う。異様な汗をかいていたし、身体から明らかに水分と塩分ががっつり抜けていっている感覚があったのも、1日目だった。標高は高くなかったが、単純にヘトヘトになったという感じだった。

少ししたのち、ちょっと先にクレーターがあるとのことで、見所らしかったので身体を頑張って起こして行くことに。
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なんだか異世界に来ているみたいな感じだ。よーく見ると人がいる。彼らはガイドやポーターといったスタッフだ。彼らがこんな小さく見えるくらい、このクレーターがでかいのだ。なぜこんなのがあるのかはよくわからない。マグマがなんたらと言っていたが、噴火した際にバカでかい噴石が直撃でもしたのだろうか。


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そして、クレーターをまたいでそのさらに先を歩くこと5分ほど。

見えたのは、タンザニアケニアの国境。ここから見えているあの村々は、もうケニア国内なんだとか。キリマンジャロという規格外のデカさの山だからこそ見られる景色だ。富士山は静岡と山梨の県境でどうたらという感じだが、キリマンジャロケニアタンザニアの国境でどうたらというレベルである。むちゃくちゃ規模がでかい。

 


いやあ、にしても1日目にして辛い。まあ、1日目というのもあるだろうが。
途中からストックを使って、両手両足を使って登るようになった。
友人は体力があるので、スタスタ行けるようなのがうらやましい。もちろん、ぼくはぼくのペースで歩けていればそれでよいので、がんばろうと思う。今はマンダラハットの小屋にあるベッドで寝ているが、もうしばらくは起き上がりたくない。
クレーターから戻った後は夕食の時間。きゅうりのスープと、たくさんの芋や魚。疲れもあって腹はいつもよりすぐに膨れる感じがした。実際、2時ごろに昼を食べたので、そこまでお腹も空いていなかったのだが、それでも食べないよりは何倍もマシだ。


それも食べ終わり、時間は20時。
明日も朝から登山なので、もう寝床につく。

明日は6時くらいに起きて、準備して、8時には出発の予定だ。

 

しかし、ここでぼくの身体には異変が起きていることを、まだぼくは知らなかった。