ひょんなことからアフリカへ

ひょんなことからアフリカへ行くことになった男がアフリカから日本に帰ってくるまでの日々を描いた日記。

アフリカ71日目〜激動の95時間(キリマンジャロ)編③〜

3日目の朝は5時半ごろからはじまった。


身体に起きていた副作用的な下痢も結構おさまり、とはいってもまだガスが出たりゴロゴロ〜とは鳴るが、それでもかなり良化した。
今朝もトイレに行ったが、下痢はおさまり、ちゃんとした便が出た。食事にスープ系が多いのと、紅茶や水をたくさん摂っているので比較的軟便ではあるが、それでも大進歩である。ぼくの身体は確実に登山1日目から回復していっている。


今日は3700メートル地点からもう1000メートル上がって、4700メートル地点のキボハットへ向かう。そして、今日の24時ごろから頂上へ向けて出発する。つまり、今日は2回登山するのだ。
つまり、これを書いている今から24時間後には、頂上に着いているということになる。気が引き締まる。幸い、まだ頭痛には襲われていない。
今日から、日本では体験できない高度への挑戦となる。まあ、そもそも富士山にも登ったことがないのだが。というか、登山をしたことがないのだが。そもそもアフリカに行く予定がなかったのだが。(笑)
4000メートルを超えたところで、僕の身体がどうなるかはわからない。
とりあえず、ポーターに持ってきてもらっていた衣類のなかのタイツや長袖シャツなどを着込んで、残りはスキーで使うようなズボンとダウンジャケット、そして頂上へのアタック用の2ペアのでかい靴下くらいを残すのみである。明日、というか今夜にはそれらも全て着込んで、頂上へ向かう。


歩き出しておよそ2時間ほど経ったところで、こんなものが。

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13500と書かれた石は、標高を表していた。13500フィート。

つまり、4000メートルである。そしてこの石の奥にある山こそ、キリマンジャロの頂上「ウフルピーク」を含めたキボ山である。そして、ご覧のとおりもう草木はあまり生えていない。おとといとは全く違った光景に、すこしばかりの興奮を覚えた。


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長く続く道。それは頂上につながっている。あまり意識せずに歩いていたが、日本では体感できない大大大自然であった。


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途中、ランチのために休憩した地点では、めしを狙ったカラス(ワシのようにデカい!驚きである)が。


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歩きはじめてから5時間後の13時過ぎ、ランチブレイクやショートブレイクも4回ほどはさみつつ、キボハットに無事に着いた。


いちど、ランチ直後に動き出したときに、おそらく消化の方に血がまわって頭にいかなくなったのか、少し後頭部に頭痛のような違和感を覚えることはあったが、キボハットに到着する頃には治っていた。
なんと、標高4700メートル地点においてもまだ高山病的な症状は出ていなかったのだ!
息を深く吸うと肺のあたりにチクリとする痛みはあるものの、これは酸素が薄いためなので仕方がない。
キボハットに着いてからは、とりあえず17時30分ごろまで就寝
そして今日の夕食。あぁ、またご飯がいいなあ、でも、最近めっきりスパゲッティも食べていないからスパゲティだったらいいなあ、と思ったらスパゲティが出てきた。嬉しい。しかし、めちゃめちゃ食べたいものの、そこまで胃に入らないのが現実である。一応、お腹いっぱいになるまでは食べた。

にしても、4700メートル地点はさすがに動くだけでけっこうきつい。トイレがベッドからだいたい50メートルくらい先にあるのだが、トイレに行って帰ってくるだけで息が切れる。「ハア、ハア、、、」という感じで、朝イチで駅の階段を駆け上がった時くらいの感じ。それが、歩くだけで少し起きてしまうのだ。

 

さあ、夕食も済ませて、今度は22時30分ごろまで就寝。

とはいってもあまり寝られはしなかった。

なにせ、これからアフリカ最高峰に挑むのだから。